我が国で誕生した地盤改良工法「ジェットグラウト工法」は、開発から約半世紀が経過しました。この間、更なる発展を続け、多くの技術開発により新しい工法が実用化されると共にその適用範囲を広げ、現在では日本国内のみならず世界各国で活用されています。
　V-JET工法は、長年にわたる数多くの実績をもつ「JSG工法」の特長を活かしつつ、施工の高速化・効率化を図り、高速での大口径改良体の造成を可能にした新しいジェットグラウト工法です。V-JET工法の実用化により、従来工法に比べて大幅なコスト・工期の縮減が可能となり、その結果、ジェットグラウト工法がさらに適用範囲を拡大していくことが期待されます。また2020年には、（公社）日本材料学会の「地盤改良に関わる技術認証制度」を活用し、改良体の品質や出来形等について公的に技術の評価がされました。
　マルチファン工法は、複数の扇形を組合せた断面形状「多扇形」の改良体により、効率的な壁状の改良を可能にしたジェットグラウト工法です。高い信頼と多くの施工実績を有するV-JET工法をベースに、独自の施工理論と専用の施工機の開発により実用化されました。壁状の地盤改良は改良において無駄な改良部を少なくすることができ、より経済的で環境に配慮した施工を可能にしています。
　V-JET協会は、V-JET工法およびマルチファン工法を広く活用していただくため、今後も技術の研鑽を続けていく所存です。関係各位のより一層のご理解、ご指導をよろしくお願い申し上げます。

V-JET協会